うきたさんのあれこれ

今は逆転裁判についていっぱい書いてます。

逆転裁判4が面白すぎる(3)

ここからは、逆転裁判4のネタバレと、個人の歪んだ妄想の垂れ流しとなりますので、本当に見たい方だけがお進みください!

 

また、一度プレイしてないと「何言ってるの?」と、確実になるであろう雑なあらすじとネタバレが続きますので、その点も何卒ご容赦願います。

 

トリック等、肝心なところをざっくり省いたあらすじになるものがありますが、そこはご愛嬌、ということでよろしくお願いします!詳細のトリックは、ご自身でプレイして楽しんでくださいね!

 

 

 

 

 

 

 

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3)逆転のセレナード

人気バンドでギターボーカル担当でもあるガリュー検事は、スタジアムでのライブにあたり、海外から人気の歌い手ラミロアとピアニストのマキをゲスト出演者として迎えます。マキはまだ14歳の子供で、目がみえず、日本語が通じません。

そしてライブ中、二人のマネージャーであるレタス氏が45口径というハイパワーな拳銃で撃たれ、失血死します。

 

日本とあまり交流のない海外からの客人であるため日本人は動機があるとは考えにくいこと、扉の前にオドロキくん、茜ちゃんがいた為扉からの出入りが不可能で、唯一の脱出経路である通気口に入れるのは体格的に子供だけであること。このことからマキが容疑者となり、オドロキくんが弁護をすることになります。

 

真犯人は、ガリュー検事のバンドのギタリスト、ダイアン刑事でした。レタス氏は実は国際警察の潜入捜査官で、密輸事件を追う中でラミロア達にマネージャーとして接触していました。ダイアン刑事はマキと共謀して密輸を行なっており、今回のレタス氏殺害は、密輸が明るみになりそうになったことがきっかけとなった犯行でした。殺人事件も、マキはダイアン刑事の共犯を務めていました。

 

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ネット上で賛否両論、というか色々矛盾している!と話題の第3話です。悲しい…。シナリオが破綻してるとか、色々言われていますよね。

 

ですが確かにこのシナリオ、変なところがいっぱいあるんです。でも発想を逆転すると、全く別の景色が見えてくるっていうビックリシナリオだったのではないか!?と言うのが私の見解です。発想を逆転することでとても面白くなり、最終話に向けてしっかり話が繋がっていきました。

 

私の思い過ごしかもですが…。

 

何がどう矛盾しているか、という点については、もっと詳細なサイトがいくつもあるので詳しく知りたい方はそちらを検索してご参照ください!多分、私が全然気づいていないものも沢山あると思います…。

 

その一方で私でも矛盾を感じた点、気になった点、代表的なのは下記です。

 

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ハイパワーの45口径の拳銃は「扱い慣れていない者は肩が外れる」程の衝撃があり、ガタイの良い人じゃないと扱えない、と最初に言っているのに容疑者が14歳の小柄なマキであること。

 

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ガリュー検事がビックリするほど、本当に弁護側に対して協力的。情報はくれるし、弁護につまったら助け舟まで出してくれる。かと言って、ナルホドくんとミツルギ検事みたいな信頼関係があるわけでもなく、ガリュー検事とオドロキくんはただの検事と弁護士でしかない。

 

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死体の移動方法など、解明されていない謎が結構ある。

 

特に1つ目の「14歳の少年には、ハイパワーの拳銃が打てそうもない」についてはどこかの証言に拳銃突きつけたら終わりそうな内容なのに何故???と、本当に疑問で。そもそも設定上そんなハイパワーってことにしなければ良かったのでは?何だろう、このシナリオ?なんて思ってたんです。

 

その時、ふと「発想を逆転してみよう」と。だって、逆転裁判ですから。「疑わしいのがマキだから容疑者」から「容疑者はマキがいいから疑っておこう」という見方に変えてみたら…。何か、犯人も結末も同じはずなのに、全然別の話が見えてくる!!

 

…いや、そうかなぁって妄想しています…。

 

 

本当はマキは目が見えて日本語も多少喋れる人なのですが、ダイアン以外の警察はマキのことを「目が見えず、日本語も喋れない少年」と思っています。

 

序審法廷制度は3日以内に捜査を終え、裁判を行い、犯人を有罪にしなければなりません。

 

そうすると、「真実を明らかにして真犯人を突き止める」ことは価値を失っていき、「冤罪を着せても素直に従って犯人になってくれる人を探す」方向に組織は動いていきます。

 

この点で考えると、目が見えず、言語も分からない少年のマキは冤罪を着せるにはピッタリの人材です。だから敢えて、「銃が撃てない」という事実から目を逸らしていたのでは、と思います。また、「銃を撃てない」と言うことを証明する証拠、と言うのも、もしかして難しいのかもしれません。「できない」の証明は、「できる」の証明よりずっと難しいことの方が多い気がします。

123の時と比べて「証拠のみが物を言う」を極限まで煮詰めた様な世界になっています。23で出来た「人をつきつける」ができなくなっちゃいましたし。そこも、法曹界が変わった一つの点かもしれません。

 

また、ガリュー検事が驚くほど協力的なことも、理解出来ます。彼は何かと「真実を明らかに」ということを言っていましたが、組織が「冤罪を着せても良い人を探す」方向に動いている今、彼の理念は理解され難いものになってしまっているでしょう。ガリュー検事にとって久しぶりに、同じ理念を共有できる人間がオドロキくんだったかもしれない。そう思うと何となくスッキリおさまる気がします。

 

解明されない謎が残ろうが、冤罪だろうが、犯人が3日で決まればヨシ、できれば証拠を添えて。それが序審法廷。そんな世界がこの事件のロジック破綻を通して見えてきます。

 

 

 

ここで、2話で気になったことを思い出してみます。

 

宝月茜ちゃんが科学捜査官にならずにやさぐれた刑事になっていること。

真実の追求をしなくなった警察にとって「真実に近づく」優秀な科学捜査官は、むしろ邪魔です。冤罪を覆される可能性すらあるのなら、その仕事をさせない、雑用ばかり押し付けることも納得が行きます。そしてその状況に不満を感じてやさぐれる茜ちゃんの気持ちも理解できます。かりんとうは、美味しいとは思うけど、何でそんなに食べるかは、わかんないけど。

 

キタキタキタが有罪に対して積極的

3話をプレイしてから振り返ると、彼もまた「捕まってもハクがつく!」と言っており、冤罪を吹っ掛けやすい人物だったことに気が付きます。今作、弁護したくなるような犯罪者が少ない!みたいな評判も見たのですが、自分から積極的に「私はやっていない!」っていう無実の人には冤罪を吹っ掛けにくいので容疑者になりにくく、そこも影響しているのかもしれない?です。

 

 

ナルホドくんが1話の最後でオドロキくんに伝えた「序審法廷制度の歪み」をこれでもか!と突っ込んだのがこの3話だったのかなと思います。まだ1つ残っている要素の「ナルホドくんの証拠捏造」は、また後で書こうと思います!

 

おうおう、やっぱり楽しいね!妄想はまだまだ続く!